img_01

フロアコーティングへの驚きと期待

たくさんの新築住宅を見てきたが、都市型住宅の「縁側」で、出色の例を一つ、二つ。 七十代のオバアチャンが住む、二世帯住宅の親世帯。
十二畳ほどのリビング(カーペット敷き)の南面にサンルームがある。 広さは約一坪(間口二七m×奥行き一二m)、床はタイル。
家の暖房はガスの〈FF式クリーンヒーター〉に頼っている。 足元から温風を吹き出すやつだ。

十、十二畳用の機種なので、熱量はあまり大きいとはいえない。 このヒーターを、一階にある約二十三畳の広さのリビング。
奥に連続する和空間(床の間つきの八畳)とコーディネートされ、和風の浜辺に見立てられて庭石が置かれ、直径三分ほどの「大磯」と呼ばれる小石が分厚く敷き詰められている。 通常は、この広縁と庭を仕切るためにアルミサッシの外部建具が入るワケだが、ここはインドアなので、広縁とテラスを仕切るのは室内建具の障子。
閉めて二間(三六m)、開けて一間の広縁。 腰をおろすのは、お尻にやさしい木の敷居。
これからの都市型住宅には、この種の室内に取り込まれた全天候型の縁側が普及するかもしれないな。 張りだ。
隅に小さな排水口があるので、観葉植物などの鉢植えをここに入れたまま水をやることができる。 このサンルームが庭に見立てられ、リビングに上がる梶(高さ四○)が縁側として考えられている。
つまり、サンルームに接した間口二七mがカーペットを敷いたいわば「室内縁側」なのだ。 ポイントは、主玄関とは別に、サンルームにも屋外に通じるサブ玄関がついている点。
オバアチャンを訪れる近所の人たちは、わざわざ主玄関を通らずに(主玄関を出入りすると子世帯もわずらわされることになる)、サブ玄関から「こんにちは」。 インドアのスペースなので雨、雪、風、夏の暑さも関係なく、このニュータイプの縁側は四季を通じてにぎわっている。
これも二世帯住宅の親世帯で2×4の家。 ちょうどベイウィンドウのように、台形に張り出したインドアテラス(間口三六m、出は一二m)の中に広い縁側がある。
このテラスにも、やはり出入り自由のサブ玄関がついている。 テラスの床(下地はモルタル仕上げ)には、ング&ダイニングにセットしてある。

ただし、この二十三畳、そっくり二階まで吹き抜けている。 二階にある二つの寝室にはヒーターがない。
暖気は上昇するからドアを開け放しにしておけば暖房器具は要らない。 一階にあるもう一つの部屋、書斎もまた同様である。
つまり、この小型ヒータ二台で、延床面積約三十坪、全館の暖房をまかなっている。 吹き抜けの部屋は足元が寒い…というのは誤った常識で、建物全体をしっかり断熱化し、下方吹き出し式の暖房器具を入れれば、室内の空気は適度に対流して部屋全体がほわっとした暖かさに包まれる。
と、まずは成功談から。 困るのは、室内の空気の乾燥である。
ヒーターのスイッチを入れると、家中が、あっという間に異常乾燥注意報。 てきめんに喉が痛くなる。

肌がカサつきはじめる。 風邪をひきやすくなる。
一昔前みたいに、長火鉢の鉄瓶でいつも湯気をシュンシュンさせればよいのだが、最近の高気密住宅の室内では炭火も練炭火鉢もご法度。 一酸化炭素中毒にやられてしまう。
しかたなく、加湿器を買いに行った。 加湿器の方式には〈超音波式〉〈沸騰式〉〈遠心分離式〉とあるのだが、思案の結果、中でもベストと思われる遠心分離式のものを選んだ。
しかし、なのである。 これが発展途上機器というか、なかなかの曲者なのだ。
湿度が上がり、喉のイガイガがおさまるのはありがたいのだが、部屋の中のテレビ、ステレオコンポの表面に白い粉が吹く。 水道水に含まれたマグネシウムやカルシウムなのだそうだ。
いちばん腹立たしいのは容器の水が腐ること。 ほうっておくとカビが生える。
機械を開けると、複雑な内部のメカニズムにゼリー状のネバネバが付着している。 こんな腐敗した液体の微粒子を呼吸しているのかと思うと胸が悪くなってくる。
取扱説明書には週に一回掃除しろとあるが、なにせこちらは共働き家庭。 月一回がやっとである。
だいいち通電ものなので丸洗いができない。 ネバネバ部分に歯磨き粉をつけ(殺菌のつもり)、歯ブラシでこすり、デッキに干して日光消毒するのだが、しばらくすると容器の水はまた糸を引く。
頭にきて、加湿器を見限り、ヒーターの吹き出し口の前に水をたっぷり張ったホーローのトレイを置いてみた。 温風にさらされてトレイの水面が波立ち、水は自然に蒸発していく。
水を変えるたびにトレイを丸洗いする。 単純な四角い形だからかんたんに洗える。

水はいつも新鮮だ。 ただし、湿度がはかばかしく上がらない。
万策尽きて、アイロンかけに使う霧吹きを持ち出しては「哀愁の街に霧が降るのだ…」とかつぶやきながら家中をシューシューして歩いているのだが、人差し指健鞘炎になってしまいそうな今日このごろなのである。 暖房が効いた室内に長時間いると、喉や鼻の粘膜が乾燥して炎症を起こしやすく鞍る。
そこをウィルスにつけこまれる。 人間にとって快適な湿度は四十〜六十パーセントだ。
湿気は多すぎても良くない。 日本の梅雨時の平均湿度は七十五パーセント。
こうなるとカビが生える。 昔の和風住宅の仕上げ材には、木、紙、布が多用されていたし、畳の部屋がほとんどだった。
こういうやわらかな天然素材は室内に湿気が多すぎれば吸収し、乾燥時にはそれを放出する働きがあった。 建材自体が、いわば、オートマティックな加湿器になっていたワケだ。
湿気を吸わないビニールクロスの壁と天井、ラッカーでコーティングしたフローリング。 しかも、断熱材たっぷりの密閉型住宅の中に〈温風吹き出し式クリーンヒーター〉が装備されている。

壁の湿度計は三十パーセントを下回ることがしばしばである。 驚いたのは、キッチンの引き出しにしまったカツオブシが異様な状態になることだ。
ケズリブシではない。 うちでは、かんなでシャカシャカ削る昔ながらのカツオブシを愛用している。
そのカツオブシ、真空パックから出、冬が来るたびに、悪性のインフルエンザが大流行する。 ぼくも、日本列島が西高東低の気圧配置になるとずっとクシャミを連発し、洩を垂らしながらワープロを打つという、ていたらく。
しかし、このインフルエンザの蔓延、どうも、自宅やオフィス、それに通勤電車内の異常乾燥が拍車をかけてしてしばらく引き出しにおいておくと、表面に亀裂が走ってくるのだ。 やがてボロボロと砕けはじめ、かんなで削ると、例のふわっとした桜色の薄片にならずに、大粒の粗目糖というか、紅いクラッシュドアイスというか、情けないツブッブ状になってしまうのだ。
削るときの音も、シャカシャカじゃなくて、ガリガリ。 こうなると、家族の誰かがまちがいなく喉をやられる。
風邪をひく。 乾物が”超乾物“になってしまうほどの異常乾燥。

カツオブシのこの警告を、うちでは「カツオブシ警報」と呼んでいるのである。 というワケで、わが家では、カツオブシという地上股強の湿度計を備えているのだが、かんじんの快適な湿度をどうやって維持していいのかいまだにわからない。
あいかわらず、わが哀愁の街には霧が降っているのである。 ほどよい温度を求めれば、ほどよい湿度が奪われる。
あちらを立てれば、こちらが立たず。 風邪薬を飲めば、胃が荒れて、胃薬飲めば、癖になる。

フロアコーティングご提案致します。フロアコーティングと健康について説明致します。
フロアコーティングをわかりやすくイラストで表現しました。フロアコーティングに関する企業の一覧です。
このフロアコーティングは今や欠かせないサービスの1つです。あなたにぴったりのフロアコーティングが選べます。